甲府幕岩リボルトお手伝い。そして、こわ~い落石
2010年 05月 15日
先日ボルトが抜けて怪我人が出た「ブラッキー」は、すでに5月5日に地元のクライマーによって
グージョンボルトに打ち替えられていました。
ボルトが抜けた原因は、地元のクライミング情報サイトを見る限りでは、「ガルバニックコロージョンによる
アンカー部の腐食でネジ山が潰れてしまい、ある時、ロシアンルーレットのように抜けてしまった」のだと、
想像されます。むろん、金属自体の経年劣化もあるでしょう。
いつかこういう事故が起きるだろうなーとは思っていましたが、ついに、という感じです。
(あるいは、単にハンガーを止めるネジが緩んでいたのかもしれませんが…。)
僕が所属するJFAでもM8ネジでハンガーが固定されているボルトは、リングボルト、RCCボルトに次いで
高い優先順位でリボルト作業を進めていますが、この手のボルトを使用される際には、あまり派手には
フォールしないほうがよいと思います。
それで、何本がリボルトしてみて思ったのですが、甲府幕岩の岩の軟らかさ・脆さは超一級です。
ボルトの効きを疑うことはもちろんですが、落石の可能性も非常に高いエリアです。
岩は、一見安定してそうな感じで、取り付きの居心地も良く、油断してしまいがちですが、
注意してください。できれば、ヘルメットの着用をおすすめいたします。
で、別の作業員が終了点交換のためにメルヘンランドの「初夏」というルートの上に回りこんだら
大量の岩が、ただ引っかかっているだけ、という状況を発見しました。
それらのフォールラインにはちょうど通路があり、さすがに放置できないので撤去しました。
中に写真のようなものも含まれ、これが当たるとヘルメットを被っていても、ひとたまりもないでしょう。
こんなのがルートの上にただひっかかっているだけ。おそろしいですねー。
そして、こういった状況の場所が他にも見受けられました。
もちろん、このような浮き石や堆積した岩はルート開拓時にはある程度は撤去されているはずですが、
降雨や、特に積雪などによって岩場上部の状況は数年で大きく変わってしまうものなのです。
特に冬季に気温が下がるエリアでは、岩の崩壊は想像以上です。動物や地震によるものもあります。
2日間の作業中にも拳大の自然落石が2度あり、休憩中もヘルメットが脱げませんでした。。
岩場は危険がいっぱいです。十分に気をつけて、そして自己責任のもと、クライミングをお楽しみください。
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