M8のカットアンカーにご注意を!
2009年 06月 09日
おそらく、梅雨入り前の最後の出動かと思われます。
今回は前回のやり残し(古いオールアンカー撤去)と、残りの時間で緩んだM8アンカーのリボルトを行いました。
一見、ハンガーもそれを固定しているボルトもステンレスで安心できそうなのですが、やはり岩に打たれたカットアンカーは鉄製でサビサビでした。
それ以前にハンガーを固定するボルトが緩々なんですよ。こういった状況で平気でトライする感覚が僕には信じられません。
先日も山梨のカサメリ沢の岩場で今日の現場と同年代に打たれたボルトが破断し、クライマーはハーネスが破損するほどに大きくフォールするという事故があったそうです。幸い、グランドフォールは免れたそうですが、あわや、という状況だったそうです。
ちなみにこのボルトはフォール時ではなく、ハングドック中に突然抜けたのだそうです。
カサメリの一件は、まだ現場を見ていないので正確なことは言えませんが、ここにきて、10~20年選手のカットアンカーやオールアンカーは急激に金属疲労が進行していることが予想されます。これらのボルトでの大きなフォールは十分に気をつけていただきたいと思います。
クライミングは自己責任のもとで行われる行為ではありますが、フォールが前提のスポーツクライミングでは、先ほどまで大丈夫であったボルトが突然破断するとは誰もが思わないはずです。
しかし、それが現実に起きはじめている。
ジムやスクールなどでもそのようなリスクについてもしっかり教えるべき時代が来ていると思います。